- ( ^ω^)从'ー'从リア充達に死を、のようです
 
 
- 1 名前: ◆EC5LBDpcy.   投稿日:2009/02/14(土) 16:28:41.81 ID:3v2Fx1dH0
-  バレンタインデーなんて死ねばいいのに、以下色々と説明。 
 
 
 
 
 ( ^ω^)从'ー'从聖者達に死を、のようです
 
 
 
 
 
 初北産業
 
 バレンタインなのでリア充お断り
 うそだよ
 gdgd探偵モノだよ
 
 
 
 
- 2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします  投稿日:2009/02/14(土) 16:33:02.29 ID:3v2Fx1dH0
-  簡易登場人物説明 
 
 ( ^ω^)……生まれてから今まで聖なる日、2月14日とは無縁に生きてきた17歳。
 しかし突如として現れたナベリエルによって授けられた不思議な能力 『 シーク 』 を使い平和を守ろうとする。
 
 从'ー'从……天界からの使者。人類に幸福を運ぶべく現世に舞い降りたが今のところ内藤に不幸を呼んでいるだけである。
 
 ('A`)……元は天界の住人で名うてのシーク使いだったが魔界に堕ちる。
 そして聖なる日、2月14日を潰すべく 『Mission-VDB(バレンタインデーをぶっ潰せ)』 を遂行しようとする。
 
 ζ(゚ー゚*ζ……天界の住人。魔界に堕ちたドクオに片思いをしていたらしいが……?
 
 (*゚∀゚)……天界の支配者。シークの才能に恵まれ、圧倒的実力を持っている。
 1度に10000人の分身を作ることが出来ると巷では噂されているが……?
 
 (´・ω・`)……内藤の親友。しかしドクオの思想に共鳴し、敵対することに。
 
 (*゚ー゚)……一途な乙女、17歳。だけどたまに揺れ動く心には周囲も困りもの。
 
 (,,゚Д゚)……とってもシャイな男の子、20歳。将来の夢は刑事さん。
 
 ( ・∀・)……内藤の友達、だがリア充。
 
 ('、`*川 ……モララーの彼女、今この瞬間を生きるタイプ。
 
 
- 3 名前: ◆EC5LBDpcy.   投稿日:2009/02/14(土) 16:37:04.71 ID:3v2Fx1dH0
-  まとめサイト様 
 
 ブーン系小説グループ:http://boonnovel.g.hatena.ne.jp/bbs/392?mode=tree
 
 
- 4:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/02/14(土) 16:38:33.17 ID:5D1ZBW7OO
-  今まで知らなかった設定がどっさりのようなwww 
 
 
- 5 名前: ◆EC5LBDpcy.   投稿日:2009/02/14(土) 16:42:23.86 ID:3v2Fx1dH0
-  自前の森永ミルクチョコおいしいです。 
 
 今日は早い時間からの投下。
 カップルでこのスレを見ている方はwktk。
 通りすがりの喪なあなたは支援と書き込みましょう。
 
 なぜかって? 統計のように見えてそう意味はない。
 
 それでは投下します。
 
 
- 6:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/02/14(土) 16:42:46.80 ID:13Xw2ZE8O
-  一瞬釣りだと思ったら本人かよwww 
 
 
- 8:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/02/14(土) 16:46:17.02 ID:eCCPBBqBO
-  タイトルになぜか違和感を感じない支援 
 
 
- 9 名前: ◆EC5LBDpcy.   投稿日:2009/02/14(土) 16:46:47.87 ID:3v2Fx1dH0
-  おっと、前回までのあらすじを忘れていた。 
 
 ―渡辺とデレは2人で旅行へ。
 2人でだらだらとやっている内藤とドクオは、中学生のヒートから依頼を受けた。
 依頼の内容は「 気になるあの人の生体調査 」
 依頼内容とは違うような気もするが、無事に一仕事終えた内藤。
 仕事の途中でドクオは連行、思ったより早く釈放されて内藤探偵社に戻るが、そこには旅行に行ったはずのデレが――
 
 
 
- 112 名前: ◆EC5LBDpcy.   投稿日:2009/02/14(土) 20:11:04.81 ID:3v2Fx1dH0
 
 
 
 
 〜( ^ω^)从'ー'从聖者達に死を、のようです〜
 
 
 
 8th-1〜愛情の色〜
 
 
 
- 12 名前: ◆EC5LBDpcy.   投稿日:2009/02/14(土) 16:48:50.47 ID:3v2Fx1dH0
-  ζ(////*ζ「きゃああああああああっ!!」 
 
 (;'A`)「!?」
 
 デレが悲鳴をあげる。
 悲鳴をあげる理由がわからないし
 そもそもなぜ今ここにいるのか理解が出来ない。
 
 ζ(////*ζ「ちょ、ちょっと待って!」
 
 慌てて給湯室に駆け込む彼女。
 
 ('A`)「だ、大丈夫か?」
 
 「だ、大丈夫ですからこっちに来ちゃだめです!!」
 
 (;'A`)「どうしたんだ?」
 
 「とにかくこっちに来ちゃだめなんです!!」
 
 (;'A`)「とりあえずわかった、落ち着いてくれ」
 
 いきなりすぎてよくわからないが、しばらく待たされるようだ。
 
 
 
- 13 名前: ◆EC5LBDpcy.   投稿日:2009/02/14(土) 16:51:27.98 ID:3v2Fx1dH0
-  ---------------------------------------------------------------------- 
 
 ( ^ω^)「おっお〜」
 
 鼻歌を歌いながら夜の街を歩く。
 あとは電車に乗って帰るだけだ。
 
 ('、`*川 ワイワイ
 
 (*゚∀゚)キャアキャア
 
 ( ^ω^)「そういや今日バレンタインデーだおね……」
 
 今日はバレンタインデー。
 2月14日という1年の内のただの1日だが、この日は恋人たちには特別な日だ。
 
 道行く人、浮かれている人とそうでない人。
 その間に非常に温度差があるような気もするが、それもこの特別な1日がそうさせるのだろう。罪なものだ。
 
 
 
- 15 名前: ◆EC5LBDpcy.   投稿日:2009/02/14(土) 16:56:21.52 ID:3v2Fx1dH0
-  ( ^ω^)「お、あれは……」 
 
 (*´・ω・`)「ようよう! シケたツラしやがって!!」
 
 (;´∀`)「すいませんモナ、コイツ酔っ払ってまして」
 
 (;^ω^)「いや、知り合いですお」
 
 (*´・ω・`)「はっはっは! 付いて来い!! まだまだ飲むぞー!!」
 
 (;´∀`)「前見て走れモナ!!」
 
 (;^ω^)「引っ張らないでええええええ!!」
 
 
- 16 名前: ◆EC5LBDpcy.   投稿日:2009/02/14(土) 17:00:04.46 ID:3v2Fx1dH0
-  ---------------------------------------------------------------------- 
 
 ζ(゚ー゚*ζ「ふう、もういいですよ。お茶飲みますか?」
 
 ひと段落ついたのか落ち着いた彼女の声。
 
 ('A`)「うん、デレさんもこっち来なよ」
 
 応接用のソファーに座り、お茶を受け取る。
 
 ('A`)「从'ー'从←と2人で旅行に行ったんじゃなかったの?」
 
 ζ(゚ー゚;ζ「その予定だったんですけど……直前で風邪引いちゃって」
 
 けほんけほん、とせきをするデレ。
 
 ζ(゚ー゚*ζ「でもみんなのごはんくらいなら用意できるかなーって」
 
 ('A`)「そんな無理しなくていいのに」
 
 ζ(゚ー゚*ζ「いやいや、働かせてもらってるんですから」
 
 ('A`)「そうか、ご苦労様」
 
 ζ(^ー^*ζ「いえいえ、休んでばっかりじゃ申し訳ないですから」
 
 
 
- 17 名前: ◆EC5LBDpcy.   投稿日:2009/02/14(土) 17:04:27.31 ID:3v2Fx1dH0
-  よく出来た子だ。そう思う。 
 帰ろうかとも思ったがさっきから夕食の準備をしているらしい。
 そんな状況で帰ると言うのも失礼かと思うし御馳走になるのも悪くないだろう。
 
 ζ(゚ー゚*ζ「よし、ごはんセット完了。暇ですねー」
 
 ('A`)「そうだなあ……ぷよぷよでもやる?」
 
 ζ(^ー゚*ζ「相手になりませんから結構ですw」
 
 (;'A`)「ぐ……」
 
 悪戯っぽく微笑みながら言う彼女。
 言葉の通り、相手にならないのは事実だ。
 
 ('A`)「といっても他にすること……」
 
 デレが来てからしばらく、慣れてはきたがやはり異性と2人切りでしゃべる話題と言うものはそんなに無い。
 従っていつもは渡辺と3人でゲームをしたり、そこに時々ブーンが混じって4人でわいわいやるくらいだ。
 
 
 
- 18 名前: ◆EC5LBDpcy.   投稿日:2009/02/14(土) 17:08:40.48 ID:3v2Fx1dH0
-  ('A`)(あれ、そう言えば……) 
 
 2人きりになるというのは随分久しぶりな気がする。
 確かVIP駅で爆弾を使った逃走劇をして以来。
 
 ζ(゚ー゚*ζ「そうですねえ……」
 
 むむむ、と手をあごに当てて思案顔のデレ。
 やはり白がお気に入りらしく、それを基調に派手すぎず、素朴すぎず。
 ファッションは無頓着、全くの素人だがデレのセンスがいいのはよくわかる。
 
 そして名案が浮かんだらしい。
 はっとした顔、ぽんと手を叩いて。
 
 ζ(゚ー゚*ζ「そうだ、2人でテレビを見ましょう!」
 
 そう言ったのだった。
 
 ('A`)「テレビか、最近見てないからよくわからないんだよね」
 
 ζ(゚ー゚*ζ「私もあんまり最近のは見てないんですよね……」
 
 どこから出てきたのか、テレビの一覧が載っている雑誌を取り出して読んでいる。
 
 ζ(゚ー゚*ζ「うーん……今日は2月14日だから……ここですね」
 
 ('A`)「文字が一杯なりい」
 
 
 
- 19 名前: ◆EC5LBDpcy.   投稿日:2009/02/14(土) 17:12:42.62 ID:3v2Fx1dH0
-  やたらカタカナが多い気がする。 
 今の時間はちょうどゴールデンタイムの前、面白そうな番組は見当たらない。
 
 ζ(゚ー゚*ζ「あ! これよくないですか?」
 
 発見したデレが指差すのは
 
 ('A`)「〜ξ゚听)ξヴァレンタイン大作戦のようです川 ゚ -゚)〜 これなんだ?」
 
 ζ(゚ー゚*ζ「説明だと……ありきたり、だがそれがいい! ベタベタ青春モノ!! って書いてあります」
 
 ('A`)「へえ、見るものないしこれでいっか」
 
 ζ(゚ー゚*ζ「2時間ですからいい暇つぶしになりますね」
 
 そう言ってリモコンを手に取り部屋の隅にあるテレビのスイッチを入れる。
 
 ζ(゚ー゚*ζ「ささ、こちらへ」
 
 応接用の2人くらいが座れるソファーに座ったデレが手招きする。
 少々胸がドキドキするが断る理由も無く、隣に座る。
 
 ζ(^ー^*ζ「へへ、2人でぴったりですね」
 
 ('A`)「あ、ああ」
 
 ちょこんと座って微笑むデレ。
 こちらの出来事などお構い無しにドラマはオープニングが始まったようだ。
 
 
- 20 名前: ◆EC5LBDpcy.   投稿日:2009/02/14(土) 17:16:43.66 ID:3v2Fx1dH0
-  ---------------------------------------------------------------------- 
 
 ξ゚听)ξヴァレンタイン大作戦のようです川 ゚ -゚)
 
 
 
 2月の朝はとても寒い。布団の中でいつまでも暖かくしていたいと思う。
 しかしそれは叶わぬ夢。いつだって現実は待ってはくれない。
 
 
 ジリリリリリリ
 
 
 パチン
 
 
 ξつ-)ξ「ぬ……」
 
 ξ;゚听)ξ「って! 遅刻じゃん!!」
 
 
 時計の針が示すのは8時30分、予定より1時間も寝坊してしまった。
 跳ねるように飛び起き、クローゼットを開ける。
 
 
 
- 21 名前: ◆EC5LBDpcy.   投稿日:2009/02/14(土) 17:20:48.59 ID:3v2Fx1dH0
-  高校生は服装で悩まなくていいから楽だ。 
 これがもし私服だったら……と思いつつ急いで着替える。
 
 
 手で髪を大雑把に梳かしながら階段を駆け下りる。
 1階では母が朝のゆっくりとした時間を過ごしていた。
 
 
 ξ;゚听)ξ「おかーさんどうして起こしてくれなかったのよ!」
 
 J( 'ー`)し「いつ起きるかお父さんと賭けてたのよ、8時30分……私の勝ちだね」
 
 
 娘を賭けの対象にする両親にいささか呆れながらトーストを2つ折にして食べる。
 ハムとチーズを乗せたトーストは見計らったかのように出来立てでその熱さを紛らわすために牛乳を飲む。
 コーヒーは飲めないこともないが好きではない。
 
 
- 23 名前: ◆EC5LBDpcy.   投稿日:2009/02/14(土) 17:24:46.28 ID:3v2Fx1dH0
-  J( 'ー`)し「……8時40分、そろそろ出なきゃ遅刻だよ」 
 
 
 落ち着いた口調で告げる母。
 私は本当にこの女性の子供なのだろうかと思うくらい性格は正反対だ。
 
 ξ゚听)ξ「8時……40分?」
 
 ξ;゚听)ξ「遅刻するうううううううう!!」
 
 
 歯磨きを終え、玄関で靴を履いてドアを開ける手ももどかしく飛び出していく。
 週明けの我が家では当たり前になっている光景だ。
 
 
 J( 'ー`)し「車には気をつけなさいねー」
 
 
 後ろから母の声が聞こえる。
 振り返ってそれに答える余裕もない私は、手を挙げることで返事の代わりとした。
 
 
 
- 25 名前: ◆EC5LBDpcy.   投稿日:2009/02/14(土) 17:28:45.79 ID:3v2Fx1dH0
-  走る、走る、ひたすら走る。 
 信号に引っかかることもなく快調に飛ばしていく。
 
 
 ξ;゚听)ξ「ほっ!」
 
 (;・∀・)「おうっ!!」
 
 
 曲がり角でトーストを片手に持った隣の高校の男子とぶつかりそうになるがギリギリでなんとか回避。
 朝食をとったばかりだと主張するわき腹が痛むが、学校への道をひたすらに走り続ける。
 
 
 ξ;゚听)ξ「あと……5分!!」
 
 
 腕時計を見て一層加速する私。ギリギリ間に合うか、間に合わないか。
 好きでやっているわけではないがこの緊張感は嫌いではない。
 
 
- 26:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/02/14(土) 17:30:31.05 ID:/c88M/Nc0
-  フラグを回避しただと!? 
 
 
- 27 名前: ◆EC5LBDpcy.   投稿日:2009/02/14(土) 17:32:47.67 ID:3v2Fx1dH0
-  ξ;゚听)ξ「え……?」 
 
 
 あと2分、見えてきた学校。正面の門には指導の先生が立っている。
 しかし、それよりなにより重大な事実が真正面にあった。
 
 
 ξ;゚听)ξ「時計が……ずれてる」
 
 
 なんと校舎の中央にある大きな時計の針は、すでに8時59分を指している。
 腕時計を見るとまだ8時58分だ。
 
 
 キーンコーンカーンコーン
 
 
 ξ;゚听)ξ「のわああああああ!!」
 
 
- 30 名前: ◆EC5LBDpcy.   投稿日:2009/02/14(土) 17:36:47.12 ID:3v2Fx1dH0
-  腕時計にちょっと悪態をつきつつ、チャイムの鳴り始めた校舎に向けてラストスパート。 
 チャイムが鳴り終わるほんの少し前、滑り込むように校門を通過。
 なんとか間に合った。立ち止まって1回深呼吸、思わず両手を広げ
 
 
 ξ;゚听)ξ「ぎりぎり……せーふ」
 
 ( ゚∋゚)「アウトだ津出、指導室に来い」
 
 ξ;゚听)ξ「そんなあ!」
 
 
 間に合ったかと思ったが先生はそうは思っていないらしい。
 くいくいと親指が指す先は見たくも入りたくもない指導室。
 不本意だが遅刻になってしまったようだ。
 
 
 
- 31 名前: ◆EC5LBDpcy.   投稿日:2009/02/14(土) 17:40:48.86 ID:3v2Fx1dH0
-  ------------------------------------------------------------ 
 
 川 ゚ -゚)「また遅刻か」
 
 ξ#゚听)ξ「あれは教師が悪いのよ! ロスタイムだったもん!!」
 
 川 ゚ -゚)「もっと早く来ればいいのに」
 
 ξ゚听)ξ「女の子は大変なのよ、お手入れとか」
 
 川 ゚ -゚)「その跳ねまくりの髪でお手入れを語るか」
 
 ξ;゚听)ξ「あれっ! ホントだ!」
 
 (*゚ー゚)「ツンちゃん本当におっちょこちょいだよね〜」
 
 ξ゚听)ξ「もう、そういうしぃちゃんだって天然じゃない」
 
 (*゚ー゚)「そうかな? 天然じゃないと思うけど……」
 
 ξ゚听)ξ「はあ、じゃあその鰹節はなんなの?」
 
 (;*゚ー゚)「え? これはふでば……ああっ!!」
 
 川 ゚ -゚)「2人ともバカだな」
 
 
 
- 33 名前: ◆EC5LBDpcy.   投稿日:2009/02/14(土) 17:44:49.12 ID:3v2Fx1dH0
-  (,,゚Д゚)「おーっす」 
 
 (*゚ー゚)「あ、おはようギコくん」
 
 (,,゚Д゚)「……その手に握り締めた鰹節は?」
 
 (*゚ー゚)「筆箱と間違えて持ってきちゃった」テヘッ
 
 (,,゚Д゚)「……かわいいから許す」
 
 (*^ー^)「へへ、いい出汁とれそうでしょ〜」
 
 (,,゚Д゚)「うまそうだぞゴラァ」
 
 ξ;゚听)ξ「行ってしまった……」
 
 川 ゚ -゚)「かわいいから許されるんだよな」
 
 ξ゚听)ξ「不公平よねー」
 
 
 席について、クーと談笑する。
 ギコと呼ばれる男と一緒にどこかへ行ってしまったのはしぃ。同じクラスの友達だ。
 そして今2人でしゃべっているのは素直クー。これまた同じクラスで中学の時からの友達だ。
 
 
 
- 34 名前: ◆EC5LBDpcy.   投稿日:2009/02/14(土) 17:49:06.55 ID:3v2Fx1dH0
-   
 
 ξ゚听)ξチラッ
 
 ( ^ω^)「うはwwwwwwこれは萌えるwwwwwww」
 
 ('A`)「だろ? しかしここをこうするとだな……」
 
 ( ^ω^)「ちょwwwこれはクオリティタカスwwwwwww」
 
 ξ--)ξ「はあ……」
 
 朝にも関わらず教室の隅で盛り上がっている2人。
 冴えない覇気のない顔をしているのは鬱田独男。
 さっきから草を生やしている少々ふくよかな男は内藤ホライゾン。2人とも同じクラスの男子だ。
 
 
 ( ^ω^)「ツン、これすごいおwwwww」
 
 ξ;゚听)ξ「え、え!?」
 
 
 物思いに耽っていたのは一瞬だったが、いつの間にか内藤ホライゾン、通称ブーンは目の前に立っている。
 
 
- 35 名前: ◆EC5LBDpcy.   投稿日:2009/02/14(土) 17:50:24.68 ID:3v2Fx1dH0
-  (;^ω^)「おー……ごめんだお」 
 
 ('A`)「まあこのよさはわからないだろうな」
 
 川 ゚ -゚)「結構かわいいんじゃないか?」
 
 (;'A`)「そ、そっか」
 
 
 イラスト集みたいなものを見せてきた2人
 といっても主にブーンの方だが、私が怒ったら彼らはすぐに自分達の席に戻っていった。
 
 
 
 
- 37 名前: ◆EC5LBDpcy.   投稿日:2009/02/14(土) 17:54:24.02 ID:3v2Fx1dH0
-  ξ#゚听)ξ「…………」 
 
 ξ゚听)ξ「……はあ」
 
 川 ゚ -゚)「どうした?」
 
 ξ゚听)ξ「なんか私怒りっぽいな、って」
 
 川 ゚ -゚)「好きだからじゃないか?」
 
 ξ////)ξ「ばばばばばかっ! あんなピザ好きになるわけないじゃない!!」
 
 川 ゚ -゚)「じゃあ今度私が告白してみようかな」
 
 ξ;゚听)ξ「え!?」
 
 川 ゚ -゚)「無邪気そうだよな、きっと付き合ったらかわいいんだろうな」
 
 ξ;゚听)ξ「そ、そんなことないんじゃないかな? 見ての通りずぼらだし気が利かないし
 いい加減だし適当だし宿題出さないし体力ないし頭悪いし子供っぽいし」
 
 
 
- 38 名前: ◆EC5LBDpcy.   投稿日:2009/02/14(土) 17:57:07.12 ID:3v2Fx1dH0
-  川 ゚ー゚)「よく内藤を見てるんだなあ? ツンは」 
 
 ξ;゚听)ξ「あ、あー……」
 
 しっかりと会話の主導権を握られる。やっぱりクーには敵わない。
 
 川 ゚ -゚)「好き、というよりは好意に近いんだろうな」
 
 ξ゚听)ξ「べ、別にどんくさいから目につくだけよ!」
 
 川 ゚ -゚)「こないだ落としたプリント拾ってもらって、後で1人にやけてたのはどこのどいつだ?」
 
 ξ;゚听)ξ「うう………」
 
 川 ゚ -゚)「そのくせ悪態つきまくってたしな、素直じゃないヤツだ」
 
 ξ;゚听)ξ「…………」
 
 
 しっかり先日のことを指摘され、ぐうの音も出ない。
 
 
 
- 39 名前: ◆EC5LBDpcy.   投稿日:2009/02/14(土) 18:00:34.14 ID:3v2Fx1dH0
-  川 ゚ -゚)「そうだ、ツンは今年はどうするんだ?」 
 
 ξ゚听)ξ「今年? やっぱり無病息災かな」
 
 川 ゚ -゚)「そうじゃない、ヴァレンタインだよ」
 
 ξ゚听)ξ「……バレンタイン?」
 
 川 ゚ -゚)「そう、ヴァレンタイン」
 
 ξ;゚听)ξ「やけに発音がいいのね」
 
 川 ゚ -゚)「だって中学のときに英語頑張ったし」
 
 ξ゚听)ξ「確かに頑張ってたよねー……ってそうじゃなくて」
 
 ξ;゚听)ξ「え、なにを言ってるの?」
 
 川 ゚ -゚)「だ・か・ら、ブーンにチョコを渡さないのか?」
 
 ξ////)ξ「ええええええっ!?」
 
 
 
- 41 名前: ◆EC5LBDpcy.   投稿日:2009/02/14(土) 18:03:54.92 ID:3v2Fx1dH0
-  川 ゚ -゚)「考えてなかったのか」 
 
 ξ;゚听)ξ「だ、だってまだそんなに仲良くないし!」
 
 川 ゚ -゚)「それをきっかけに、とは考えないのか?」
 
 ξ゚听)ξ「きっかけ?」
 
 川 ゚ -゚)「このオウムめ、チョコを渡していいのは何も両思いの女性だけじゃないんだぞ?」
 
 
 力説するクー。朝から濃厚な話題に少々頭はフリーズ気味。
 
 
 ξ゚听)ξ「そっかあ……バレンタインかあ……バレンタインは……」
 
 从*゚∀从「俺と2人っきりだあああああああ!!」
 
 ξ;゚听)ξ「きゃあああああっ!?」
 
 
- 42 名前: ◆EC5LBDpcy.   投稿日:2009/02/14(土) 18:07:26.09 ID:3v2Fx1dH0
-  考えていたところ突如として背後から抱きつかれる。相手はいつもの彼女。 
 同性なのかと疑ってしまうくらいに力強く、抵抗しても離れない。
 
 
 川 ゚ -゚)「朝から元気だな、ハイン」
 
 从*゚∀从「おう! 俺のツンへの愛は常に燃え盛ってるんだ!!」
 
 ξ#゚听)ξ「離さんかああ!!」
 
 从;゚∀从「おうふっ!!」
 
 
 肘で脇腹に一撃。抱きついているハインは怯み、その隙に脱出。
 
 
 ξ#゚听)ξ「どうしてそうなるのかなあ!」
 
 从;゚∀从「い、いい肘打ちだ。惚れ直したぞ」
 
 ξ#゚听)ξ「惚れるな!!」
 
 
 抱きついてきた彼女のあだ名はハイン。本名は何故か誰も知らない。
 性格は見ての通り元気一杯で、少しアノ気がある。
 
 
 
- 44 名前: ◆EC5LBDpcy.   投稿日:2009/02/14(土) 18:10:51.61 ID:3v2Fx1dH0
-  从*゚∀从「なーなー、バレンタインはどんなのくれるんだ?」 
 
 
 赤のチェックのスカートを弄び、こちらを覗き込みながら問うハイン。
 心なしか頬は紅潮している。
 
 
 ξ#゚听)ξ「……友チョコなら考えないこともないわ」
 
 从*゚∀从「ふふ、照れ隠しか……うん、悪くない」
 
 ξ#゚听)ξ「クー……殴っていいかな?」
 
 川 ゚ -゚)「まあいいんじゃないか?」
 
 ( ^ω^)「ハインおはようだおー」
 
 
 
- 45 名前: ◆EC5LBDpcy.   投稿日:2009/02/14(土) 18:13:51.63 ID:3v2Fx1dH0
-  从 ゚∀从「お、内藤おはよう!」 
 
 ( ^ω^)「これ見るお、ここをこーしてあーして」
 
 从 ゚∀从「ほうほう」
 
 ( ^ω^)「ほら、これかわいいお?wwwwwwwww」
 
 从*゚∀从「すっげえ! どうしてそうなるんだ!?」
 
 ( ^ω^)「ふっふっふ、これは企業秘密ってやつだお」
 
 从 ゚∀从「えー、けちー」
 
 ( ^ω^)「おっおっwww他にもあるから見るお?」
 
 从 ゚∀从「おう! 見るみる!!」
 
 
 
 ξ゚听)ξ「…………」
 
 川 ゚ -゚)「すっごいフレンドリーだな」
 
 ξ゚听)ξ「…………」
 
 川 ゚ -゚)「つねるな、痛い」
 
 
 
- 46 名前: ◆EC5LBDpcy.   投稿日:2009/02/14(土) 18:16:23.64 ID:3v2Fx1dH0
-  ξ゚听)ξ「なんだろうこのやるせなさ」 
 
 川 ゚ -゚)「ハインは男にモテるんだろうな」
 
 ξ゚听)ξ「あんたもモテるでしょ?」
 
 川 ゚ -゚)「そういえば、こないだ隣のラウンジ高校のモララーってやつが告白してきた」
 
 ξ*゚听)ξ「え、それでどうしたの!?」
 
 川 ゚ -゚)「もちろん振った」
 
 ξ゚听)ξ「うらやましいわあ……」
 
 川 ゚ -゚)「ツン、その台詞ばば臭いぞ」
 
 ξ゚听)ξ「どうしてハインはあんなに男子と仲良いんだろう……」
 
 川 ゚ -゚)「どちらかというとアイツは男だからな、気が合うんじゃないのか?」
 
 ξ--)ξ「はあ………」
 
 (´・ω・`)「おーい、席着けー。出席取るぞー」
 
 私が大きくため息をついたと同時、しょぼくれた顔の担任が教室に入ってきて私達の会話は終了した。
 
 
 
- 47 名前: ◆EC5LBDpcy.   投稿日:2009/02/14(土) 18:18:58.68 ID:3v2Fx1dH0
-  ---------------------------------------------------------------------------------- 
 
 〜放課後、ここはとある喫茶店〜
 
 (*゚ー゚)「……と、いうわけで」
 
 川 ゚ -゚)「というわけで3人で作戦会議だ」
 
 (*゚ー゚)「ねえ、生クリームトッピングしていいかな?」
 
 ξ゚听)ξ「まあ、それくらいなら」
 
 川 ゚ -゚)「目的達成のためだ」
 
 (*゚ー゚)「それじゃあお言葉に甘えて、それと1つ言いたいことが……」
 
 川 ゚ -゚)「それは私と同じことだと思う」
 
 ξ゚听)ξ「奇遇ね、私もよ」
 
 
 
 (*゚ー゚)川 ゚ -゚)ξ゚听)ξ「「「なんでお前がここにいる?」」」
 
 从;゚∀从「え、バレてたの!?」
 
 
 
- 48 名前: ◆EC5LBDpcy.   投稿日:2009/02/14(土) 18:21:43.46 ID:3v2Fx1dH0
-  隠れているつもりなのだろうか。ボックス席の前、小さい子供くらいの 
 高さがある植木鉢の陰にしゃがんでこちらをうかがっている。
 
 川 ゚ -゚)「バレるもなにも……」
 
 (;*゚ー゚)「……バレバレだったしね」
 
 もちろん人1人隠れるには小さすぎる。
 スカートははみ出てひらひらしているし、憎いほどに白く細い足も見える。
 
 从 ゚∀从「だって俺だけ仲間はずれなんだもーん」
 
 愚痴りながらどっかとボックス席に座る。
 クーとしぃが並んでいるので必然的に私とハインが並んで座ることになる。
 
 
 
- 49 名前: ◆EC5LBDpcy.   投稿日:2009/02/14(土) 18:24:24.66 ID:3v2Fx1dH0
-  从*゚∀从「…………」スリスリ 
 
 ξ゚听)ξ「擦り寄ってくるな、そして体を撫でるな気持ち悪い」
 
 从;-∀从「つれないなあ……」
 
 がっくりとうな垂れるハイン。つれてたまるか。
 
 川 ゚ -゚)「話が逸れたが……」
 
 (*゚ー゚)「そうそう、作戦会議だったよね」
 
 ξ゚听)ξ「しぃちゃん具体的に考えでもあるの?」
 
 (*゚ー゚)「ふふ、この私に任せなさい」
 
 そう言って携帯を取り出す彼女。かなりの速度でキーを打つ。メールをしているようだ。
 
 (*゚ー゚)「それでは……スペシャルアドバイザーのギコ君で〜す!」
 
 ばばーん、とご丁寧に口で効果音まで添えた彼女の指す先、きょろきょろと見回す男。
 
 (,,゚Д゚)キョロキョロ
 
 
- 51 名前: ◆EC5LBDpcy.   投稿日:2009/02/14(土) 18:27:06.58 ID:3v2Fx1dH0
-  (*゚ー゚)「ギコ君こっちこっち〜」 
 
 (,,゚Д゚)「ああ、いたいた」
 
 
 ひらひらと手を振る彼女に吸い寄せられるかのように彼氏はこちらにやって来る。
 
 
 (*゚ー゚)「あらためて……彼氏のギコ君です」
 
 (,,゚Д゚)「こ、こんにちは」
 
 从 ゚∀从川 ゚ -゚)ξ゚听)ξ「こんにちはー」
 
 
 ギコ、さっきも言われたがしぃの彼氏だ。
 といっても同じクラスだし互いに面識はあるのだけれど放課後に会うほどの仲でもない。
 大方たくさんの女子を前にして緊張しているといったところだろう。
 
 
 
- 53 名前: ◆EC5LBDpcy.   投稿日:2009/02/14(土) 18:29:17.85 ID:3v2Fx1dH0
-  (;,゚Д゚)「ところで……俺の席がないんだけど」 
 
 ξ;゚听)ξ「あ……」
 
 ボックス席は4人で一杯だ。
 つまり新たに現れた彼の座るスペースが無い。
 
 川 ゚ -゚)「しかたない、店員さんにいって変えてもらおう」
 
 (*゚ー゚)「ああ、構わないわよ。ほら、ギコ君ここここ」
 
 袖を引っ張って無理やり座らせるしぃ。
 
 (,,゚Д゚)「いや、人の目があるから……」
 
 (*゚ー゚)「だって座るとこないんでしょ? だったらしょうがないじゃん」
 
 そして座らせたギコの上にしぃがちょこんと座った。
 
 (*゚ー゚)「へへ、特等席」
 
 ξ;゚听)ξ「…………」
 
 川 ゚ -゚)「見せつけるな、このこの」
 
 从*゚∀从「ツン! 俺達もz」
 
 何かうるさいのがいたので鼻をつまんで黙らせた。
 
 
- 54 名前: ◆EC5LBDpcy.   投稿日:2009/02/14(土) 18:31:10.70 ID:3v2Fx1dH0
-  (,,゚Д゚)(非常に恥ずかしい……) 
 
 (*゚ー゚)「さ、ギコ君の知ってる情報を提供する」
 
 (,,゚Д゚)「いきなりそんなこと言われてもなあ……」
 
 川 ゚ -゚)「ドクオの好きな食べ物は何なんだ?」
 
 (,,゚Д゚)「ああ、確か購買のチョコチップメロンパン」
 
 川 ゚ -゚)「チョコチップメロンパン……と」
 
 ξ*゚听)ξ「ブ、ブーンは何が好きなの?」
 
 (,,゚Д゚)「アイツは肉と甘いものならなんでもオッケーだったはず」
 
 ξ;゚听)ξ「に、肉……」
 
 从 ゚∀从「ギコの好きな食いもんはー?」
 
 (;,゚Д゚)「そりゃもちろんしぃの手作りkモゴモゴ」
 
 (*^ー^)「恥ずかしいから静かにしましょーね♪」
 
 
 
- 55 名前: ◆EC5LBDpcy.   投稿日:2009/02/14(土) 18:33:28.98 ID:3v2Fx1dH0
-  川 ゚ -゚)「じゃあ更に質問、ドクオの好きな女性のタイプ」 
 
 (,,゚Д゚)「なんだっけな……確かこないだ見せたグラビアだとスラっとした人が気に入ってたみたいだぞ」
 
 川 ゚ -゚)「なるほど、すらっとした。ね……」
 
 ξ*゚听)ξ「ブーンは? ブーンは!?」
 
 (,,゚Д゚)「えーと……言いにくいんだが」
 
 ξ*゚听)ξ「とにかく言う!」
 
 (,,゚Д゚)「む、むねがおおきい人……らしい」
 
 
 
 
 ξ*゚听)ξ
 
 
 
 ξ゚听)ξ
 
 
 
- 56 名前: ◆EC5LBDpcy.   投稿日:2009/02/14(土) 18:34:59.06 ID:3v2Fx1dH0
-  (;,゚Д゚)「だ、大丈夫だ。まだ成長の余地はあるから」 
 
 ξ゚听)ξ「うん、そうよね。まだ私高2だし……ブツブツ」
 
 从 ゚∀从「揉めばおっきくなるんだぞ!」
 
 川 ゚ -゚)「うーん、じゃあそのメロンパンでいくか?……ブツブツ」
 
 从 ゚∀从「メロンパンってメロン入ってないんだぞ!!」
 
 ξ゚听)ξ「ブツブツ……」
 
 川 ゚ -゚)「ブツブツ……」
 
 从;゚∀从(2人とも相手してくれない……)
 
 (*^ー^)「ねえギコ君、ちょっと聞きたいことがあるんだけど」
 
 (,,゚Д゚)「ん、なんだ?」
 
 
 
- 57 名前: ◆EC5LBDpcy.   投稿日:2009/02/14(土) 18:36:24.07 ID:3v2Fx1dH0
-  (*^ー^)「さっきクーちゃんに言ってたグラビアを見せた、のあたり……しぃはそのお話がもっと聞きたいなー」 
 
 (;,゚Д゚)「ちょ、ちょっと待ってくれ。それはいわゆる男の付き合いというやつで仕方なくだな」
 
 (* ー )「今から2人きりで話しよっか、言い訳はそのとき……ね?」
 
 (;,゚Д゚)「……はい!」
 
 (*^ー^)「みんな! 私達ちょっと用事出来たからお先に失礼するね」
 
 川 ゚ -゚)「ああ、協力ありがとうな」
 
 ξ゚听)ξ「2人ともありがとう、参考になったわ……」
 
 (*゚ー゚)「ほらさっさと行く」
 
 (,,゚Д゚)(来なきゃよかった……)
 
 
 
- 58 名前: ◆EC5LBDpcy.   投稿日:2009/02/14(土) 18:39:05.67 ID:3v2Fx1dH0
-  ---------------------------------------------------------------------------------- 
 
 〜所変わってここはツンの家〜
 
 ξ゚听)ξ「なんだかんだで」
 
 从 ゚∀从「お邪魔します」
 
 J( 'ー`)し「いらっしゃい、こんな可愛い子を連れ込むなんてツンもやるわね」
 
 ξ゚听)ξ「もう突っ込むのも疲れたわ」
 
 从*゚∀从「なあなあ、今の聞いたか? 俺が可愛いだって!」
 
 ξ゚听)ξ「私の彼氏はカッコよくなきゃ嫌よ?」
 
 
 
 
 从*゚∀从
 
 
 
 从 ゚∀从
 
 
 
- 60 名前: ◆EC5LBDpcy.   投稿日:2009/02/14(土) 18:45:57.80 ID:3v2Fx1dH0
-  从;゚∀从「お義母さん! 今の訂正お願いします!!」 
 
 J( 'ー`)し「あらあら、ちょっと気が早いわね。今日は挨拶に来たんでしょ?」
 
 ξ#゚听)ξ「違うから! 全然違うから!!」
 
 J( 'ー`)し「紅茶でも持っていこうかい?」
 
 ξ゚听)ξ「いや、いらないわ。お気遣いなく」
 
 J( 'ー`)し「……!」
 
 J( 'ー`)し「なるほど、なるほどねえ……」
 
 J( 'ー`)し「それじゃあお2人とも自室でごゆっくりと」
 
 从*゚∀从「はい! ごゆっくりとさせていただきます!!」
 
 J( 'ー`)し「声、近所さんに聞こえない程度にね」ボソッ
 
 从*゚∀从「りょうかいです!!」
 
 ξ#゚听)ξ「…………」
 
 J( 'ー`)し「それじゃあ失礼するわね」バタン
 
 
- 61 名前: ◆EC5LBDpcy.   投稿日:2009/02/14(土) 18:47:17.27 ID:3v2Fx1dH0
-  ξ゚听)ξ「…………」 
 
 从*゚∀从「…………」
 
 
 
 从*゚∀从「親公認! そして2人きりの部屋!
 そう! つまりいまや2人を隔てる障害は何も存在s」
 
 
 ベキッ
 
 
 从 ;∀从「じょ、冗談だってば……」
 
 ξ゚听)ξ「目がかなりマジだったんですけど」
 
 从 ゚∀从「いつだってマジです」
 
 ξ゚听)ξ「放りだすわよ?」
 
 从 ゚∀从「ツンのことだから何か計算があって俺を家に入れたんだろ?」
 
 ξ゚听)ξ「あら、勘が働くわね」
 
 
- 62 名前: ◆EC5LBDpcy.   投稿日:2009/02/14(土) 18:49:07.33 ID:3v2Fx1dH0
-  从 ゚∀从「だっていつもだったら一緒に帰ることすら嫌がるじゃんか」 
 
 ξ゚听)ξ「抱きつかないのなら一緒に帰るのもやぶさかではないわ」
 
 从 ゚∀从「ちょっとくらいいーじゃん、減るもんでもなし」
 
 ξ--)ξ「はあ……」
 
 从;゚∀从「呆れてベッドに潜り込まないで! ごめんなさい!!」
 
 ξ゚听)ξ「わかればよろしい。貴女に聞きたいことがあるのよ」
 
 从 ゚∀从「貴女を貴方に訂正したら聞いてやらんことも」
 
 ξ゚听)ξ「…………」
 
 从 ゚∀从「マジすんません、どうぞ続けてください」
 
 
 
- 63 名前: ◆EC5LBDpcy.   投稿日:2009/02/14(土) 18:51:43.10 ID:3v2Fx1dH0
-  ξ゚听)ξ「そう、ハイン。貴方は男子に最も近い女子」 
 
 从 ゚∀从「おお!」
 
 ξ゚听)ξ「あなたの好みや傾向などを把握できれば、少しは役に立つかもしれない」
 
 从 ゚∀从「なんてったってツンの彼氏だもんな!」
 
 ξ゚听)ξ「もうそれは流すわ、とにかく」
 
 从 ゚∀从ドキドキ
 
 m9ξ゚听)ξ「どういうシチュにドキっと来るか教えなさい!!」
 
 从 ゚∀从「おお!」
 
 ξ゚听)ξ「というわけで早速」
 
 从 ゚∀从「うーん、そうだなー」
 
 ξ゚听)ξ「メモメモ……」
 
 
- 64 名前: ◆EC5LBDpcy.   投稿日:2009/02/14(土) 18:53:16.10 ID:3v2Fx1dH0
-  从 ゚∀从「日頃冷たいんだけどいざって時優しいとか?」 
 
 ξ゚听)ξ「ふむふむ」
 
 从 ゚∀从「やっぱり冷たいんだけどそこにある愛情っていうかさ」
 
 ξ゚听)ξカキカキ
 
 从 ゚∀从「例えば俺授業中に鉛筆かじる癖があるんだけどさ」
 
 ξ゚听)ξ「ほほう」
 
 从 ゚∀从「気づいてる人少ないんだよな、でもその人は気づいている」
 
 从 ゚∀从「それで『噛むのあんまりよくないよ』とか言われた日には鳥肌もんだったね。
 そんなに俺のこと見てくれてたのか!! ってね」
 
 ξ゚听)ξ
 
 从 ゚∀从「ようはしっかりと自分を見てくれるのがわかった瞬間かな?」
 
 ξ゚听)ξ「それってさ」
 
 从*゚∀从「もちろんドキンとしたのは愛しのツンさ!!」
 
 ガッシボカ
 
 从 ;∀从「な、なにもぶたなくても……」
 
 ξ゚听)ξ「まあ……参考になったわ」
 
 
- 67 名前: ◆EC5LBDpcy.   投稿日:2009/02/14(土) 18:56:03.45 ID:3v2Fx1dH0
-  〜以下長いので色々と省略〜 
 
 
 ξ゚听)ξ「ブーン! チョコ受け取って!!」
 
 ( ^ω^)「ありがとうだお! 僕と付き合うお!!」
 
 ξ////)ξ「べ、別にやぶさかではないわ!」
 
 川 ゚ -゚)「ひゅーひゅー」
 
 从 ;∀从「うっうっ、俺のツンがああああ!!」
 
 (*゚ー゚)「あきらめて、新しい鯉でも探しなさい」
 
 (,,゚Д゚)「しぃ、恋だ」
 
 ('A`)「なんだろうこのやるせなさ」
 
 〜happy end〜
 
 
 
- 68 名前: ◆EC5LBDpcy.   投稿日:2009/02/14(土) 18:58:56.57 ID:3v2Fx1dH0
-  ---------------------------------------------------------------------- 
 
 (;'A`)「なんというベタ……」
 
 しばらく見ていたが展開がベタベタだ。
 最近はこういうのが流行っているのだろうか。
 
 (;'A`)「しかし……」
 
 それよりなにより、さらに重大な事態が起きていた。
 
 ζ(-ー-*ζzzzZ
 
 (;'A`)「寝ちゃってるんだよな……」
 
 いつの間にか隣のデレが寝ていたのだ。
 風邪っぽいと言っていたし疲れてしまったのだろうか。
 
 寝るのは全然構わない。
 風邪を引いているのならむしろ寝るべきだと思っている。
 
 
 
- 69 名前: ◆EC5LBDpcy.   投稿日:2009/02/14(土) 19:01:01.44 ID:3v2Fx1dH0
-  (;'A`)「だがこの状況……」 
 
 ζ(-ー-*ζ「ん………」
 
 今現在、動くことが一切出来ずにいる。
 それは何故か、理由は簡単だ。
 
 (;'A`)「肩に……頭が」
 
 それは夕方の電車でよく見られる光景。
 つまりうとうととして隣の人にもたれかかってしまう現象だ。
 
 ζ(-ー-*ζ「んー………」
 
 (;'A`)(ほああああああ!!)
 
 それどころか更に体をこちらに寄せてきている。
 
 
 
- 70 名前: ◆EC5LBDpcy.   投稿日:2009/02/14(土) 19:03:22.99 ID:3v2Fx1dH0
-  もちろんだがこういう時の対処法は全く知らない。 
 そもそも2人きりで異性としゃべる機会さえ今までの人生でも数えるほどだったのだ。
 それより先は未体験の領域。緊張と混乱で頭がパンクしてしまいそうだ。
 
 (;'A`)「と、とりあえず……」
 
 とりあえずどうする? この状態では正直体勢が辛い。
 左側から体を預けられているので自然と左腕は押さえられて使えない。
 
 (;'A`)「ちょっと動きますよーっと……」
 
 起こさないように、慎重に、デレの頭を腕で支えたまま体を抜け出させる。
 
 ζ(-  -*ζ「んあー」
 
 
 ことが出来ない。
 寝ぼけているのか声にならない音を発して袖を引っ張り、行動を阻害する。
 
 
- 71 名前: ◆EC5LBDpcy.   投稿日:2009/02/14(土) 19:08:08.46 ID:3v2Fx1dH0
-  (;'A`)「…………」 
 
 うん、仕方がない。なにしろ動けない、不可抗力なのだ。
 
 ('A`)「ちょっとだけ……」
 
 流石に体を触る勇気は無い。あくまで自然に、自然に頭をデレの方に傾ける。
 
 ('A`)(そう、これはあくまで不可抗力なんだ。
 別にしたいわけではないがこう寄りかかられると少し疲れるから仕方なくそうしているだけだ)
 
 そう言い聞かせ、頭を預け返す。
 
 (*'A`)ζ(-ー-*ζ
 
 うん、悪くない。
 一応断っておくが、不可避の事態を仕方なく受け入れているだけだ。
 
 
 
- 73 名前: ◆EC5LBDpcy.   投稿日:2009/02/14(土) 19:10:06.63 ID:3v2Fx1dH0
-  ---------------------------------------------------------------------- 
 
 (;^ω^)「ショボンさん、落ち着いてくださいお」
 
 (*´゚ω゚`)「ふはは! よいではないかよいではないか!!」
 
 (;´∀`)「ご乱心! ショボン様ご乱心!!」
 
 (;^ω^)「あれ、モナーさんは上司じゃなかったんですかお?」
 
 ( ´∀`)「いや、そうだけどその場のノリというか」
 
 (*´゚ω゚`)「海賊王に俺はなるううううう!!」
 
 (;^ω^)(キャラ違EEEEEEEEE!!)
 
 ( ´∀`)「あ……どこかへ走り出したモナ」
 
 (;^ω^)「モナーさんも大変ですお」
 
 ( ´∀`)「モナモナw でも一緒にいて楽しいやつモナ」
 
 ( ^ω^)「それにしても悪酔いするとああなるとは……」
 
 ( ´∀`)「恐妻家だし気を使いすぎてストレス溜まってるんじゃないか、と僕は思ってるモナ」
 
 (;^ω^)「想像できるから困りますおw」
 
 
 
- 74 名前: ◆EC5LBDpcy.   投稿日:2009/02/14(土) 19:12:21.51 ID:3v2Fx1dH0
-  ( ´∀`)「モナモナww 僕は優しい奥さんでよかったモナ」 
 
 ( ^ω^)「うらやましい限りですおw」
 
 ( ´∀`)「君とはとても楽しく飲めるモナ。あ、そこの君、生ビール中ジョッキお願い」
 
 (*゚∀゚)「はいただいま!」
 
 ( ^ω^)「あ、ココア中ジョッキで」
 
 (*゚∀゚)「はいかしこまりました! ビールとココア中ジョッキオーダーでーす!!」
 
 ( ´∀`)「ところで君は酒飲まないモナ?」
 
 (;^ω^)「残念ながらビール苦手でして」
 
 ( ´∀`)「ウィスキーや日本酒なら行けるかもしれんモナ、おーい追加で日本酒!!」
 
 (* ∀ )マトメテ チュウモンシロヨ メンドクセエ…
 
 ( ´∀`)「あれ、聞こえたかモナ?」
 
 (*゚∀゚)「はい! ただいま!!」
 
 (;^ω^)「遅くなりそうだし電話しとくかお……」
 
 
- 75 名前: ◆EC5LBDpcy.   投稿日:2009/02/14(土) 19:16:39.26 ID:3v2Fx1dH0
-  ---------------------------------------------------------------------- 
 
 ('A`)ζ(-ー-*ζzzZZ
 
 どれくらいの時間が経ったのだろう。
 互いの体を寄せあっていて、相手の体温を微妙に感じる。
 
 片方は起きている。片方は寝ている。
 自身に無論これ以上事態を進展させる度胸などないし、そんなことを考えるほど余裕が無い。
 
 ('A`)ζ(-ー-*ζzzZZ
 
 自分も寝てしまえば気楽なのだろうが、心臓は早鐘を打つようでとても寝ることは出来そうにない。
 
 ('A`)ζ(つー-*ζ…
 
 この状況でブーンが帰ってきた場合はどうなるのだろう。
 2人きりで肩を寄せ合い沈黙している。なんだかとても誤解を招きそうな気がする。
 その誤解のベクトルの方向によっては通報されるかもしれない。
 
 
- 77 名前: ◆EC5LBDpcy.   投稿日:2009/02/14(土) 19:21:19.85 ID:3v2Fx1dH0
-  ('A`)ζ(つー-*ζ…? 
 
 流石にそれは無いとは思うがあまりいい思われ方はしないに違いない。
 だが状況打開の方法が思いつかない。
 起こせばいいと一瞬思ったが、こう気持ちよさそうに寝ているのを見ると起こしたら悪い気がする。
 
 ('A`)ζ(つー゚;ζ…
 
 解決法は思いつかないが、この状況においてもなお冷静な自分に賞賛を送りたい気分だ。
 異性がこんなに近い、具体的に言うと自分の頬あたりに頭が当たっているのだ。
 ついでに体を傾けて頭だけでなく全身を預ける形になっているのだ。
 
 ('A`)ζ(つー゚;ζ「そ……その……」
 
 ('A`)?ζ(゚ー゚;ζ……
 
 
 
 (;'A`)「お、おおおお起きたの!?」ζ(////*ζ「お、おおおおおお起きました!!」
 
 
- 78 名前: ◆EC5LBDpcy.   投稿日:2009/02/14(土) 19:23:34.95 ID:3v2Fx1dH0
-  (;'A`)「いや、そのなんだ。これは偶然起きた事故というかなんというか」 
 
 ζ(////*ζ「すいません! 思わずうとうとしちゃってついドクオさんの方に!!」
 
 (;'A`)「いやいやしょうがないよ! だってドラマつまんなかったし!?」
 
 ζ(////*ζ「でも迷惑を掛けちゃって本当にすいませんでした!!」
 
 いつからかはわからないが、途中で目は覚めていたようだ。
 すっかりそれに気づかなかったが、突然跳ねるように起き上がり
 結果としてデレの頭上に存在するマイジョーはヘッドバットを食らう。
 
 (゚A゚)「うぶあ!!」
 
 ζ(゚ー゚;ζ「あー! 大丈夫ですか!?」
 
 頭突きをした本人はなんともないようだ。立ち上がってぴんぴんとしている。
 こちらは突き上げられて脳を揺さぶられるが、のた打ち回る程ではない。
 
 
- 79 名前: ◆EC5LBDpcy.   投稿日:2009/02/14(土) 19:26:21.08 ID:3v2Fx1dH0
-  ζ(゚ー゚;ζ「けがないですか……ごほっ!」 
 
 (;'A`)「俺は大丈夫、それよりどうした?」
 
 ζ(゚ー゚;ζ「ちょっと風邪まだ治りかけで……」
 
 風邪のせいなのかは知らないが、少し顔を赤くしてせきを手でおさえている。
 風邪が治っていないのか、だから疲れて寝てしまったのだろうか。
 
 ('A`)「うーん、帰った方がいいんじゃないか?」
 
 ζ(゚ー゚;ζ「いや、でもみんなのごはんくらいは作らないと、もう炊飯器セットしましたし……」
 
 ('A`)「そうか……あ、ブーンからだ」
 
 ポケットに振動を感じる。携帯のバイブだ。
 取り出してフリップを開け、通話ボタンを押す。
 
 
 
- 80 名前: ◆EC5LBDpcy.   投稿日:2009/02/14(土) 19:28:56.94 ID:3v2Fx1dH0
-  ('A`)『あー、もしもし?』 
 
 (;^ω^)『もしもし、もう釈放されたのかお? ちょっと帰りが遅くなりそうだから電話したお』
 
 ('A`)『ああ、晴れて自由の身だ。というか俺がいるとも限らないのに掛けるとはな』
 
 (;^ω^)『アレを忘れてたお? 今いるとしたらドクオしかいないから……とにかく、戸締りとか頼むお』
 
 ('A`)『ああ、把握。それにしてもどうして遅れるんだ?』
 
 (;^ω^)『酔っ払った探偵マニアn(*´゚ω゚`)「灰色の脳細胞ッ!!」』
 
 (;'A`)『!?』
 
 (;^ω^)『ま、まあ人付き合いというやつだお。
 しばらく帰れそうにないから戸締り頼n(;´∀`)「落ち着くモn」(*´゚ω゚`)「アルセーヌルパンッ!!」』
 
 (;'A`)『……なんかわからんけどわかった。それじゃあな』ブツン
 
 ζ(゚ー゚*ζ「ブーンさんどうしたんですか?」
 
 ('A`)「人付き合いで遅くなるって」
 
 ζ(゚ー゚;ζ「ごはん……たくさんいらなかったですね」
 
 はあ、と肩を落とすデレ。
 
 
- 81 名前: ◆EC5LBDpcy.   投稿日:2009/02/14(土) 19:30:50.05 ID:3v2Fx1dH0
-  ('A`)「俺頑張るよ」 
 
 ζ(゚ー゚*ζ「じゃあ私も頑張ります!」
 
 ('A`)「無理しない程度に、な。風邪引いてるんだから」
 
 ζ(゚ー゚*ζ「そんなひょろひょろした体で言われても説得力ありませんよw」
 
 (;'A`)「なん……だと?」
 
 なんかいつもと雰囲気が違う気がする。
 
 ζ(゚ー゚*ζ「ははw冗談ですよ」
 
 ('A`)「……熱はある?」
 
 ζ(゚ー゚;ζ「えーと……さっき計ったら39度でした」
 
 (;'A`)「それはヤバイだろ、氷枕取ってくるわ」
 
 確か給湯室の冷蔵庫に氷枕があったはずだ。
 根本的解決にはならないが楽にはなるだろう。
 
 
- 83 名前: ◆EC5LBDpcy.   投稿日:2009/02/14(土) 19:32:43.25 ID:3v2Fx1dH0
-  ζ(゚ー゚;ζ「だ、だめ!!」 
 
 (;'A`)「…………?」
 
 しかし、なぜか袖を掴んで制止するデレ。
 
 (;'A`)「でも冷やさないと……」
 
 ζ(゚ー゚;ζ「大丈夫ですから!」
 
 (;'A`)「いやしかしだな」
 
 自分が健康であると主張する彼女の頬は赤くりんごのようになっているし
 体はふらつき、目の焦点は微妙に合っていない。
 
 (;'A`)「こういうのは早くしないと長引くんだぞ?」
 
 恐らく心配をかけまいとかそういう類の感情が親切を断っているのだろう。
 そんなこと気にしないでいいのに。
 
 
 
- 84 名前: ◆EC5LBDpcy.   投稿日:2009/02/14(土) 19:34:47.42 ID:3v2Fx1dH0
-  ζ(゚ー゚;ζ「ごほっ、く……薬もってますから」 
 
 がさごそとバッグを漁るデレ。
 ご当地もののかわいいキーホルダー等が次々と出てくるが、探し物は見つからないらしい。
 
 ζ(゚ー゚;ζ「あれ? おっかしーな……」
 
 ガム、財布、りんご、みかん、マフラー、色々と放り出される。
 
 ζ(゚ー゚*ζ「あ、あったあった」
 
 そう言って取り出したのは1つの袋。
 半透明の紙のようなものに白い粉末が包まれている。
 
 
 
- 85 名前: ◆EC5LBDpcy.   投稿日:2009/02/14(土) 19:37:31.42 ID:3v2Fx1dH0
-  ζ(゚ー゚*ζ「これすっごい効くらしいんですよ〜」 
 
 ('A`)「そうなんだ」
 
 ζ(゚ー゚*ζ「『それ風邪によく効くから』って、来る途中に駅前で親切な人がくれたんですよ」
 
 (;'A`)「え……?」
 
 ζ(゚ー゚*ζ「『最初だけタダにしたげる、今度からは高いよ?』
 って言ってましたけどそんな何回も薬を飲むほど貧弱じゃありませんしw」
 
 ζ(゚ー゚*ζ「『私普段は健康ですから!』って言ったら『すぐに薬が必要になるよ』って。本当失礼ですよねー」
 
 ζ(゚ー゚*ζ「『今度は1万円だよ』ですって、ぼったくりにも程がありますよねーw」
 
 すでに袋を開けている。湯飲みをもって今にも薬を、白い粉末を飲もうとしている。
 嫌な予感がする、止めなければ。
 
 (;'A`)「待った! とりあえず飲むのを――」
 
 ζ(゚ー゚*ζ「?……ゴクン」
 
 言葉は間に合わなかった。
 
 
- 86 名前: ◆EC5LBDpcy.   投稿日:2009/02/14(土) 19:40:17.50 ID:3v2Fx1dH0
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 (* ^ω^)「おっ、これは案外いけますお!」
 
 (;´∀`)「ココアを日本酒で割る……だと?」
 
 ( ^ω^)「モナーさんも飲みますかお?」
 
 (;´∀`)「いや、結構モナ」
 
 ( ^ω^)「そうですかお……残念」
 
 ( ´∀`)「それはともかく、麗しい女性をお呼びしたモナ」
 
 (*゚ー゚)「どうもー」
 
 ( ^ω^)「あ、しぃさんこんにちは」
 
 (*^ー^)「あら、ブーンさんもいらっしゃったんですか」
 
 
 
- 87 名前: ◆EC5LBDpcy.   投稿日:2009/02/14(土) 19:44:50.68 ID:3v2Fx1dH0
-  ( ´∀`)「モナ? 2人は知り合いかモナ?」 
 
 (*゚ー゚)「ええ、夫の件でちょっと」
 
 ( ´∀`)「今回呼んだのも……」
 
 (*゚ー゚)「もちろん、察しています」
 
 (*´゚ω゚`)「うきょきょきょきょきょきょきょきょ」
 
 (;*゚∀゚)「お客様店内で走らないでええええええ!!」
 
 (*´゚ω゚`)「しぃ愛してうぞおおおおおおお!!」
 
 (*^ー^)「あらあなた、面白い踊りね?」
 
 
 
 (*´゚ω゚`)
 
 
 (´゚ω゚`)
 
 
 
- 88 名前: ◆EC5LBDpcy.   投稿日:2009/02/14(土) 19:48:30.85 ID:3v2Fx1dH0
-  (((;´・ω・`)))「あ、しぃ? これはだね」 
 
 (*^ー^)「ふふ、なんでそんなに震えてるのよ」
 
 (((;´・ω・`)))「けけ、決して他人に迷惑は掛けてないと思うんだよね? 僕としては」
 
 (*゚ー゚)「そうなの、迷惑掛けてないんだ?」
 
 (((;´・ω・`)))「うん、かけてないです」
 
 (*^ー^)「ふふ、酔っ払ってても愛してるって言ってくれる貴方が大好きよ?」
 
 (*´・ω・`)「し、しぃ……」
 
 (*゚ー゚)「あなた……」
 
 
 
 
 (* ー )「でも、それとこれとは『 別 』よね……?」
 
 
- 91 名前: ◆EC5LBDpcy.   投稿日:2009/02/14(土) 19:51:46.52 ID:3v2Fx1dH0
-  (´・ω・`)「え?」 
 
 (* ー )「嘘もついたよね……今日はバレンタインだから……2人きりで過ごそうって言ったよね?」
 
 (´;ω;`)「痛い! ごめんなさい!! お願いだから耳引っ張らないで!!」
 
 (*^ー^)「お2人ともごめんなさいね、私達予定が入りましたのでちょっと失礼します」
 
 (;^ω^)「…………」
 
 ( ´∀`)「酔っ払ったショボンを止められるのはしぃさんだけモナ……」
 
 (;^ω^)「女は強し、ってやつですかお」
 
 ( ´∀`)「モナモナww 飲み会の余興には持ってこいなんだモナww」
 
 (;^ω^)「ひでえ……」
 
 
- 93 名前: ◆EC5LBDpcy.   投稿日:2009/02/14(土) 19:55:01.41 ID:3v2Fx1dH0
-  ---------------------------------------------------------------------------------- 
 
 (;'A`)「…………」
 
 ζ(゚ー゚*ζ「……………」
 
 (;'A`)「…………」
 
 ζ(゚ー゚*ζ「……………どうしたんですか?」
 
 (;'A`)「なんとも……ないのか?」
 
 ζ(゚ー゚*ζ「うーん、影分身をしている人に言われても……」
 
 ('A`)「え?」
 
 ζ(゚ー゚*ζ「いつの間にそんな技身につけたんですか?ww」
 
 ('A`)「…………」
 
 ('A`)「………え?」
 
 
- 95 名前: ◆EC5LBDpcy.   投稿日:2009/02/14(土) 19:56:27.26 ID:3v2Fx1dH0
-  ζ(゚ー゚*ζ「さっきから3人くらいに分かれてますよww」 
 
 (;'A`)「落ち着いて見てくれ、これは何本だ?」
 
 ζ(゚ー゚*ζ「6×3で9です」
 
 ちなみに立てた指はそれぞれ2本づつだ。そして6×3は18だ。確実にどこかおかしい。
 
 ζ(////*ζ「なんか暑いですねー」
 
 手でうちわを作って仰ぎ始める。
 季節は冬。室内だが暖房は付いておらず、少し肌寒いくらいだ。
 
 ζ(////*ζ「あへ? なんらかうまくひゃへれあい……」
 
 (;'A`)「おい! 大丈夫か!?」
 
 
- 96:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/02/14(土) 19:57:20.10 ID:IoDjcCS10
-  ラg 
 
 
- 102 名前: ◆EC5LBDpcy.   投稿日:2009/02/14(土) 20:05:16.34 ID:3v2Fx1dH0
-  いきなり倒れ掛かるデレを支える。 
 体に力が入らないのか、支える手を離したらすぐに地に伏してしまうだろう。
 
 ζ(゚ー゚*ζ「…………」
 
 しばらくすると真っ赤な顔が治ってきた。
 それでも心配なので両手で背中と首あたりを支える。
 
 ζ(゚ー゚*ζ「ドクオ……さん?」
 
 ゆっくりと、噛み締めるようにデレが囁いた。
 
 
 8th-1〜愛情の色〜fin
 
 
- 104 名前: ◆EC5LBDpcy.   投稿日:2009/02/14(土) 20:07:14.40 ID:3v2Fx1dH0
-  ちくしょう猿になったことないのが数少ない自慢だったのに。 
 
 以下小休憩を兼ねた質問タイム
 
 
- 109:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/02/14(土) 20:08:48.40 ID:8qgFDLj+O
-  >>104 
 本日のタイトルについて
 
 
- 110:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/02/14(土) 20:09:24.69 ID:V34kQ+aZO
-  わたちゃん登場しないの? 
 
 
- 111:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/02/14(土) 20:10:56.81 ID:8qgFDLj+O
-  >>104 
 >>14を見てくれ どう思う?
 
 
- 116:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/02/14(土) 20:14:05.60 ID:8qgFDLj+O
-  Mission-VDBに参加したいんですが、どうすればいいですか? 
 
 
- 117 名前: ◆EC5LBDpcy.   投稿日:2009/02/14(土) 20:19:09.91 ID:3v2Fx1dH0
-  >>109 
 ('A`)「他者への思いやりを考えようともしないカップル、はびこる偽善、義理チョコ3倍返し……
 実に、実に住みにくい世界だ。それでも、孤独である君はこの世界を守ろうというのかね?」
 
 (#^ω^)「関係ないおっ!! それでも僕はこの世界を守るッ!! シーク!!」
 
 ('A`)「ふん……」
 
 ↑こんなのが思いついたから勢いで付けた。
 
 >>110
 オオカミに新作みかんスイーツを食べに行ってしまいました。
 物理的に登場は不可能です。
 
 >>111
 ごめん14という数字が見えない病気なんだ。
 
 >>116
 締め切ったみたい。
 
 ちくしょう急に勢いが増してきやがった!!
 一気にに残り半分投下するぞ!